エンジントラブルで漂流しかけた②

9月30日にゴムボートで釣りしてたらエンジントラブルにより2時間近く手漕ぎで無事帰ってきたという話をしたわけですが、続編があります。

前回のお話。

 

復活!!

ということで修理からあがってきたエンジンを試すがごとく、三連休の大潮で前回と同じ三重県の尾鷲方面からボートを出した。

うん、エンジンも一発でかかり問題は無し。

ただ、まだ病み上がりなので遠くまでは行かずに近場でウロウロする事に。

2馬力と言えど、エンジンがあるって凄く楽。そして手漕ぎに比べたら断然速い。

 

さて、午前6時前が満潮という絶好の条件。

しかし、魚探は反応なくベイト(小魚)が回ってきてない。

なので、それを捕食する青物とかも回ってこない。

よく釣れるポイントだけにこんなに反応が無いのは珍しい。

 

残念ながら、エソとオオモンハタは釣れたもののリリース。

キャッチできる釣果は無い。

でも、エンジンは問題なかったのでよしとしよう。

 

1日目は昼前に上がって午後はお酒飲みながら車の中で昼寝しつつマッタリした。

 

 

2日目の釣行

さて、2日目は釣果を出すぞと意気込んでガソリンも満タンにして出発。

今日もエンジンは問題無い。

とりあえず朝一はポイントへ行ってみよう。

 

ポイントへ到着するが今日もベイトが回ってこない。

こんなに魚探に反応が無いのは明らかにおかしい。

少し沖に出てみるか。

 

第二のポイントまでは出発地点から5kmほどの距離。

今いるところからは2.5kmなのでちょっとした船旅になる。

朝ご飯食べながらゆっくり向かいましょう。

 

第二のポイントへ到着、しかしここでもベイトは回っておらず何も釣れない。

基本30m~40m付近を回ってたから、もう少し水深がある50m~60mぐらいの場所まで行ってみよう。

という事で、さらに2kmほど沖に出たとこでガス欠。

給油しつつ少しここで釣ってから戻ることに。

 

残念ながら何も釣れないので、再び最初のポイントへ戻った。

最初のポイントに戻ったところで再びガス欠。

そんなに走ってないのに もうガス欠?

 

ちょっとここで嫌な予感がしはじめた。

ガソリンが減るのが速すぎる。

しかしエンジンは特に問題が無い。

 

トラブル再び

とりあえず再度給油してポイントで釣りをする。

今日もけっこうな速さで沖に流れるのでポイントからズレては戻るというのを何回か繰り返してた。

そして、エンジンが再びかからなくなる。

 

前回のトラウマがよぎる。

 

 

何かガソリン臭いぞ?

 

 

エンジンの方を見ると…

 

 

あぁぁぁぁぁっぁぁぁっぁ

 

 

ガソリンむっちゃ漏れてるやん!!

 

これは非常事態。

とりあえず試しにエンジンを再度かけてみたらエンジンかかった!!

 

 

恐怖の4時間

風も出てきて少し波立ってきた。

とりあえず戻るまではエンジン止まるなと願いつつ一直線に戻る。

 

そんな願いも虚しく 再びエンスト。

その後、エンジンは全くかからずガソリンだけがひたすら漏れる。

 

全くわからんので修理してもらったところに電話して症状を伝えた。

アドバイスをもらって色々試してみるも効果無し。

 

コックを閉めたらガソリン漏れは止まったのでおそらくキャブ回りの問題という事だけは素人でもわかった。

 

しかし、いろいろ試してる間に物凄い速さで沖に流されてるのでそろそろ手漕ぎでも戻り始めないと本当に漂流してしまう。

悪魔でもいるのか、エンストした場所が前回と全く同じ という。

昼の12時頃なので頑張ればまた14時ぐらいには戻れるだろうという考えだった。

 

という事でここからはオールを出して手漕ぎで戻る事に。

 

最初は順調よく進めてたけど、13時頃になったら急に向かい風が出てきた。

しかも満潮が16時頃で潮が動き始めた。

太平洋側の大潮なので満潮と干潮の差が激しく大量の海水が移動する。

さらに運が悪い事に、島と島の間の潮通しがいい場所(なのでよく釣れるポイント)のため、潮の流れが速い。

 

海の上だとどれぐらいのスピードで進んでるのかわからないため、近くの陸地と遠くの陸地の重なる景色を見て確認してみた。

 

 

全然進んでない!!

 

 

 

逆に押し戻されてる!!

 

 

なんてこったい、いろんな条件が重なって漕ぐスピードより沖に流されるスピードの方が速かったという最悪の状況。

かろうじて前に進んでるのかどうかわからんぐらいまでは漕ぐスピードを速くしてみた。

それでもぜんぜん戻れる気配がない。

 

このままだと118番通報して海上保安庁に助けを求める事になる。

とりあえず、日が沈むまでまだ時間はあるし、体力もまだ大丈夫だからひたすら漕いだ。

 

1時間ぐらいノンストップでひたすら必死に漕いでやっと200m進んだかどうか。

と言ってもまだ2km弱あるから絶望的。

 

身体だけはとりあえず漕ぎながら必死にどうすればいいか考える。

そこで一つの作戦を思いついた。

 

岸寄りまで行けば風も多少は遮られるし、潮の流れも緩めになる。

実際わからんけど、賭け。

これであかんかったらもう自力では戻れない。

 

という事で、とりあえずは岸寄りに向かって漕ぐ。

それでも1時間ぐらいはかかった。

ちょっとでも休むと一気に流されるし、その分取り戻すだけでも何十分と漕がなければならない。

 

体力はある方なのでまだ頑張れる。

しかし、手が痛く手の皮が剥け始めた。

 

それでも必死にひたすら漕ぐ。

 

そして何とか岸寄りまで移動できた。

思ってたとおり、風はマシになって少し流れも穏やかになった。

 

時間はもう15時前。

もう少ししたら日も落ちるから暗くなる前に何としても戻らなければ。

 

 

無事に生還

4時間以上、1分たりとも休みなくひたすら全力で 漕いだ結果、16時30分に出発地点に戻ってこれた。

 

ズル剥けになった手のひら。

両手の第一関節より上は全ての指の皮が剥けた。

疲れと安堵なのか、痛みはもう全く無かった。

 

日が落ち始めてたのでボートを引きずり上げて片付け作業をする。

まったく休める時間が無い。

普段より倍の時間がかかったけど、2時間かけて撤収完了した。

 

朝6時過ぎに朝ご飯食べたきり、何も食べてないのでご飯買って移動し、某道の駅でご飯食べて車中泊。

疲れすぎて死ぬかのように眠り込んだ。

 

 

再び修理依頼へ

翌日起きて、前回修理してもらったとこに電話して持ち込みに行った。

暇だったのか知らないけど、すぐに見てもらえた。

 

まずはキャブを取り外して確認。

色々見て、問題の個所を発見したらしい。

砂粒ぐらいの塩が噛んでてフロートバルブが上がりきって無かったことが原因だったそうな。

 

塩を取り除いて、ほかにも汚れた部分を洗浄したら見事復活!!

 

夜だったら見逃してたかも というほどの小さな塩の結晶だった。

さすがプロ、そんな極小の塩の結晶も見逃さなかった。

 

これで復活だー

と喜んでたら、エンジンかけた状態で何かの装置をつけて計測してる。

計測してはキャブを取り外したり色々して何回も計測をしては首をかしげる。

 

問題なくエンジンかかってるし、直ったんじゃないの?

プロの仕事を邪魔しないようとりあえず見守ってた。

 

検証用のキャブに交換したりいろいろして、ついにはガソリンタンクを外して

容器に入ってたガソリンを移し替えた。

 

 

するとなんと…

 

 

異物がたくさん混じってた!!

 

どうやらアイドリングが安定しないのでおかしいと思ってたそうで。

ガソリン自体は問題ないんだけど、携行缶に結露とかで水が混じってたり、携行缶そのものが鉄製でボロボロだったので剥がれた破片が給油した時に異物として混じってしまってたとの事。

そりゃこんだけ混じったらあかんな。

 

一応、N-VANの予備燃料としても使えるようにしてたけど、万一これでN-VANに給油してたらえらいことになってた可能性があるとの事。

幸い、ガス欠する事が無かったので、N-VANに給油はしてない。

 

今の携行缶は絶対に使わないように、という事で破棄する事になった。

ガソリンタンクも洗浄して綺麗にしてもらい、エンジンとしては一応完全復活した。

 

対策に向けて

お礼を言って帰りにホムセン寄ったけど、同じ携行缶は売ってなかったのでネットで購入。

 

 

全く同じやつ。

他にもいろいろあったけど、これにしたのは理由がある。

 

まず、DAISOの入れ物にミラクルフィットする。

というか、4月に撮影した写真だけど すでにボロボロの状態

 

さて、DAISOケースに入れた携行缶がホムセンに売ってたホムセン箱にピッタリ入る。

奥の黒い物は電動ポンプ。

ボート膨らませる時に必要なやつね、これもまたホムセン箱にミラクルフィットした。

 

という事で電動ポンプと携行缶が見事に入るサイズだったので、携行缶も全く同じ物にした。

 

そして、後日新しい携行缶が届いたんだけど…

 

 

むっちゃきれい!!

 

そりゃそうだけど、このボロボロの携行缶見慣れてただけであまりの綺麗さに笑いが止まらん。

というか、4月の時の画像見比べてみると半年でさらにボロボロになってる。

 

まぁ、常にボロボロと剥がれ落ちてたぐらいだから内側もボロボロになってるわな…

内側が大丈夫だとしても、給油する時に剥がれた破片がタンクに入るのも無理ない。

 

という事で、連続でトラブルはさすがにもうトラウマなのでしっかり手入れしよう。

そしてしばらくは遠出せずにすぐ戻れる場所で釣行しよう。

 

ということで踏んだり蹴ったりのエンジントラブルでしたが、凄く勉強になった。

 

次回の釣行は釣りボート仲間達と出すので万が一の事があっても大丈夫(たぶん

 

 

余談

今回大潮で朝マズメの時間帯が満潮だったにも関わらず釣れなかったことだけど、後でいろいろ調べたら尾鷲湾沖に100頭を超えるイルカの大群がまわってたらしい。

100頭以上のイルカ“大群”が三重県沖に… パトロール中の海保の職員が発見

 

 

なるほど、イルカの大群が来てたからベイトが回ってこなかったのか…

そういや、今は伊勢湾でブリとか青物が爆釣してるらしいのでひょっとしたら伊勢湾に逃げ込んだ可能性がある。

そうとしか考えられない。

 

次回は伊勢湾で爆釣予定!!

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